2006年11月05日

インド・所得倍増計画

インド政府は第11次5ヵ年計画案(2007年4月〜2012年3月)を公表した。骨子は、GDP成長率を平均9%、農業部門の成長率を4%、新規雇用創出を5年間で7,000万人(?)を目標に掲げた。更に、所得(一人当たりGDP)を、現在の年間700ドルから10年間で倍増させる計画である。理論上はGDP成長率を年率7.5%とすれば、10年で倍になる。GDP成長率伸張の足を引っ張る農業部門(GDPの約20%)と、人口増加率(推定年1.8%) を加味すれば、GDP成長率は10%を超えないと所得倍増は難しい。然し、2桁台を唱えると‘絵に描いた餅’の計画と批判され、上手くいかなければ、次の政権に悪影響が出る可能性あり。10年後はプリヤンカ・ガンジー(ラディブ&ソニア ガンジーの長女で、国民から待望されている将来の首相候補)が出馬する可能性もあり、国民会議派にとり極めて重要な年となる。そう言う背景もあり、妥当な線で9%としたのであろう。
今のインド経済の規模は、人口11億人にしては極めて小さい。未開拓分野がまだまだある。9%成長達成は、そう難しくはないだろう。但し、問題は新規雇用創出7,000万人である。小手先では不可能だ。解決策は一つ、強引に、高度経済成長を実現する為に不可欠な、インフラ整備に徹底的に力を入れた政策を実施し、そこに大量の新規雇用需要を創出する考えだろう。道路、鉄道、港湾、飛行場、発電所、水路等々。インド政府は2012年までのインフラ整備に14兆5千億ルピー(約36兆円)必要と試算している。国家予算だけでは当然まかないきれない。既にインド政府は、外資を誘致し、インフラ・プロジェクトを促進する為に種々画策している。他方、インフラ・ファンドが虎視眈々と投資対象を狙っている。オイルマネーやイスラム金融など、金余りの状況、資金がロンドンに集中し優良物件を模索している。長期安定投資先にインドが選択される公算は極めてて高い。
日本のODAも、年間1,500億円位で継続する方向にある。5年間で7,500億円。7,000万人の雇用創出の一助になると設定すれば、ODA資金拠出もそう難しくはないだろう。更に、国際社会におけるインドの役割、重要性が高まっており、日本政府としても、極めて協力的・友好的に対応する筈だ。
インドは未だ世界の景気に余り影響を受けない経済体質にある。経済規模がまだまだ小さく、世界の輸出入に占める割合は、未だ1%未満にすぎない。輸出拡大を促進中ではあるが、基本的に国内市場偏重型の経済体質にある。この体質が功を奏し、開発未熟な国内市場の拡大により経済成長が図れる段階にある。爆食中国と違い、インド株式市況の経済成長は、当分は国際商品市場に、そう影響を与えず、国内自己完結型で達成可能である。所得倍増計画は国内市場拡大計画と表裏の政策でもある。後進国の強み、貧国の強みが発揮されて来る。
2010年には、コモンウェルス・スポーツ大会がニュデリーで開催される。来年から、建設ラッシュとなることは間違いない。中国の景気は2008年の北京オリンピックまでは大丈夫だ、と言う人が多い。同様、インドの景気は2010年コモンウェルス・スポーツ大会までは大丈夫とも言える。それ以上に、この期間のインフラ整備が、次の成長に拍車をかける可能性が大きい。
インド株は、今週は史上最高値近辺でちょろちょろしている。当面は堅調だろう。特にインフラ関連株、不動産関連株はまだまだ上がる可能性が大きい。IT関連は、将来的に誰が勝者になるかを見極める必要があるが、まだまだWINERが続出する可能性あり、濡れ手に粟の状態が数年続きそうだ。次は、長期的視点で医薬や化学、今、今買っておいて、5~10年先に期待するなら、食品・生活物資関連優良会社だろう。中国より、かなり安全且つ利幅が大きい筈。日本のファンドもかなり動きそうだ。



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posted by 天地 リョウ at 08:59| Comment(0) | TrackBack(0) | インド株式市況 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする






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